新しいブラウザとして注目を集めている「Arc」をご存じですか?
従来のブラウザとは一線を画す革新的な機能と直感的な操作性で、世界で人気を集めています。
本記事ではArcブラウザの基本的な使い方から、業務効率を上げるための活用方法まで、Windowsユーザー向けにわかりやすく解説していきます。
Arcブラウザとは
ArcはThe Browser Company社が開発した新世代のWebブラウザです。
従来のブラウザの概念を一新し、より効率的でスタイリッシュな使用感を提供するため、2022年にリリースされました。
Arcの特徴
ChromeやFirefoxなどの従来のブラウザとは異なり、タブやワークスペースの管理方法に特徴があり、スマートな作業環境が特徴です。
ArcはChromeと同じChromiumベースで開発されているため、Chromeのブックマークや拡張機能をそのまま簡単に引き継ぐことができます。
スペースによる複数の仮想領域の管理
スペースとは、タブの目的や用途ごとに分類できる「仮想的な作業スペース」のことです。
従来のブラウザでも複数プロファイルの管理はできましたが、Arcのスペースの特徴は切替のしやすさです。ワンクリックで作業環境を切り替えることができます。
またスペースは完全に独立した作業環境となっており、スペース単位でブックマークの登録や利用状態の記憶が可能です。それぞれのスペースには名前が付けられるだけではなく、テーマカラーもカラーパレットから自由に設定することができます。
スペース単位でサイドバーの設定を変更することができます。
サイドバーでのコンテンツ管理
Arcのサイドバーは、用途に応じて3つのセクションに分かれています。
それぞれの役割を確認していきましょう。
Favorite(ショートカットエリア)
頻繁に利用するサイトを最大12個まで登録することできるエリアです。
サイトのアイコンが視覚的に表示されるため、アプリのような使用感で管理できることが特徴です。
ニュースサイトやSNSなどのコミュニケーションツールなど、日々チェックしたいサイトに素早くアクセスする時に便利です。
Pinned(ブックマークエリア)
ブックマークとして利用できるエリアです。
Chromeなどから引き継いだブックマークもここに配置されます。
フォルダ分けして整理することができ、Pinnedに配置されたタブは自動的にアーカイブされることはありません。
Today(アクセスした情報が蓄積されるエリア)
一時的に開いたウェブページが表示されるエリアです。
ここに表示されたものは、あらかじめ設定されている時間が来ると自動的にアーカイブされます。デフォルトでは12時間となりますが、12時間、24時間、7日、30日の設定変更が可能です。
見ていたサイトの履歴(タブ)が自動的にアーカイブされてしまうと利用しにくいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、自動アーカイブより日々フレッシュな気持ちでブラウザを利用できると評価があるエリアです。もし今後必要を感じるサイトはすぐにPinnedにドラックして保存しておきましょう。サイドバー内の配置変更はドラック&ドロップで操作できます。
スプリットビューが複数選択できる
Arcは簡単にスプリットビュー(画面分割)を変更することができます。
上下2分割、左右2分割、それぞれの位置の交換など、ボタンの選択のみで切り替えが可能です。
サイドバーも隠すことができるため、画面を広く利用することができるのも嬉しいポイントです。
Chromeからのデータ引継ぎがしやすい
ArcはChromeと同じChromiumベースで開発されています。
ブックマークだけでなく、拡張機能もそのまま簡単に引き継ぐことができます。
Arcを始めてみよう
インストールの前に知っておきたいこと
Windows対応について
Arcは元々MacOS向けに開発されたブラウザですが、2024年4月にWindows11向けにリリースされ、現在はWindows10にも対応しています。
ですが、Mac版と比較して利用できる機能には制限があります。
仮想キャンバス機能であるEaselsや、AI機能など、Windows版では対応していないものがあります。
日本語対応について
日本語対応は完全ではないため、特に検索バーを使った操作は正常に動作しません。
検索に関してはFavoriteエリアにGoogle検索を登録しておくことをおすすめします。
今後強化の予定とのことなので、アップデートされるのを待ちましょう。
1. ダウンロードとインストール
Arc公式サイト(https://arc.net/)にアクセスし、「Download Arc」ボタンをクリックしてインストーラをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラを実行し、インストールが完了したらArcアプリを起動しましょう。
2. アカウント作成
初回起動時に表示される画面で「Create an Account」を選択します。
名前、メールアドレス、パスワードを入力してアカウントを作成します。
3. 初期設定
インポートするブラウザを選択し、ブックマークやパスワードなどのデータを引き継ぐかどうかを決めます。
サイドバーに表示するお気に入りアプリを選択します。
必要に応じて別ブラウザからインポートするブックマークを選択します。
AI機能を有効にするかどうかを選択します。
現時点では無料にて提供されている機能です。
提供元にデータが送信されるため、気になる場合は「Not now」を選択して利用を控えましょう。
Arcをデフォルトのブラウザにするかどうかを選択します。
以上で利用するための準備は完了です。
では、早速Arcを使ってみましょう!
Arcを使ってみよう
サイドバーの管理
よく使うウェブサイトやツールを、すぐアクセスできる場所に置いておける便利な機能です。
基本的な使い方
- よく見るサイトを開く
- サイトのURLをサイドバーにドラック&ドロップ
- アイコンが追加されたら完了
Todayエリアに表示されたサイト名を、Pinnedエリアにドラック
まず始めは3~4個のサイトの登録から始め、慣れてきたら増やしていきましょう。
登録サイトが多くなるとスクロールが必要になるため、上から使用頻度が高い順に並べておくとスムーズに利用できます。
サイドバーを便利に使うためのポイント
- スペース単位で必要なサイトやアプリを適切な配置で設定する
- よく使うサイトやアプリはクイックアクセスできるようFavoriteエリアに登録する
スペース機能
タブをグループ分けできる機能です。
仕事用、プライベート用など、目的別にタブを複数作成して整理することが可能です。
スペースにはGoogleアカウントを紐付けることもできます。
「仕事」と「プライベート」2つのスペースを作成してみましょう
以下の用途をイメージし、それぞれのスペースを作成してみましょう。
- 「仕事用」:業務関連のタブ
- 「プライベート用」:個人的なタブ
- 画面右上の「+」から新しいスペースを作成
- スペースに名前をつける
- スペースとアカウントを紐付ける
- スペースのテーマカラーを選択
「New Space」を選択
スペースを便利に使うためのポイント
- 各スペースはわかりやすい名前を設定する
- スペース(アカウント)ごとにカラーテーマを変更
スプリットビューで作業効率アップ!
従来のブラウザでは手間がかかったスプリットビュー(画面分割)も、Arcでは直感的な操作で簡単に実現できます。
情報の比較や参照が多い作業が劇的に効率化されますよ。
分割方法
- 画面右上の本のようなアイコン「Split View Options」をクリック
- 画面分割の種類を選択
画面分割のパターンを選択
デスクトップアプリとの画面分割も可能
スプリットビューを便利に使うためのポイント
- コンテンツに応じて最適な比率を設定
- 最大4つのタブまで分割可能
- スプリットビュー状態でタブを保存することが可能
まとめ
ここまでArcブラウザについてご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
Arc は豊富な機能を持つブラウザですが、従来のブラウザとは使用感が異なるため、慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。まずは基本的な機能をしっかり使いこなし、その後で自分の作業スタイルに合わせて機能を広げていくことをおすすめします。
世界で話題のArc、今後は更なる機能の充実が期待されます!